教育現場で必要不可欠な指導案作成。
特に単元の目標を設定することは、授業の方向性を決める重要なポイントです。
しかし、多くの先生方が具体的な書き方や作成のコツに悩まれているのではないでしょうか？
本記事では、指導案における単元の目標の立て方を、実例を交えながら詳しく解説していきます。
現場で即活用できる実践的なポイントも多数紹介していますので、ぜひ最後までお読みください！
〈プロフィール〉
・小学校教員、保育士、家庭教師、塾、学童など様々な学校現場を経験。
・現在はその経験を活かして教育記事を執筆中。
・ブログで月収70万以上を１年以上キープ。
現在は手堅く収入を得つつ、非常勤講師として子どもと関わっている。
単元の目標とは？基本的な考え方と重要性
単元の目標の定義と役割
単元の目標は、その単元で児童生徒に身につけさせたい資質・能力を具体的に示したものです。
教科の特質に応じて、知識及び技能、思考力・判断力・表現力等、学びに向かう力・人間性等の３つの柱で構成されています。
目標設定は、児童生徒の実態や学習指導要領の内容を踏まえる必要があります。
また、評価規準の設定にも直接関わる重要な要素となります。
単元全体の学習活動を通じて、どのような力を育成したいのかを明確に示すことが求められます。
学習指導要領との関連性
単元の目標は、学習指導要領に示された内容を具体化したものです。
各教科の目標や内容の取扱いを十分に理解することが重要です。
特に、教科の特質に応じた見方・考え方を働かせることを意識します。
また、カリキュラム・マネジメントの視点も取り入れる必要があります。
他教科等との関連や学校教育目標との整合性にも配慮が必要です。
児童生徒の実態把握の重要性
効果的な単元の目標設定には、児童生徒の実態把握が欠かせません。
既習事項の定着度や興味・関心の度合いを確認します。
また、学習上の課題や困難点も把握しておく必要があります。
さらに、発達段階に応じた目標設定を心がけることが重要です。
実態に即した目標設定により、より効果的な学習指導が可能となります。
単元の目標設定の具体的な手順とポイント
目標設定の基本的な流れ
単元の目標設定は、以下の手順で進めていきます。
まず学習指導要領の該当箇所を確認し、教科の目標を理解します。
次に、児童生徒の実態を分析し、つまずきやすい点を把握します。
そして、具体的な到達目標を3観点で設定していきます。
最後に、評価規準との整合性を確認して目標を確定させます。
具体的な記述のポイント
目標は具体的で測定可能な形で記述することが重要です。
「〜することができる」という形で表現するのが基本です。
また、児童生徒を主語として記述することを心がけます。
抽象的な表現は避け、具体的な行動目標として示します。
さらに、評価可能な形で記述することも大切です。
達成可能な目標設定
目標は高すぎても低すぎても効果的ではありません。
適度な課題性を持たせることが重要です。
そのために、児童生徒の実態に即した目標設定を心がけます。
また、単元の時数や学習環境も考慮に入れます。
スモールステップで達成感を味わえるような工夫も必要です。
効果的な単元の目標例と改善のポイント
教科別の目標設定例
国語科の場合の目標設定例を見てみましょう。
「物語文を読んで登場人物の心情を理解し、自分の考えを文章で表現することができる」といった具体的な記述が効果的です。
算数科では、「図形の性質を理解し、作図の手順を説明することができる」などが考えられます。
理科の実験単元では、「実験の結果を基に考察し、科学的な根拠を持って説明することができる」といった目標設定が有効です。
各教科の特性に応じた具体的な行動目標を設定することが重要です。
よくある課題と改善方法
目標が抽象的で評価しにくいというのは、よくある課題です。
「理解を深める」という表現を、「具体例を挙げて説明できる」のように具体化します。
また、目標が多すぎて焦点がぼやけることもあります。
単元で最も重視したい点に絞って設定することが大切です。
さらに、評価との整合性が取れていない場合は、評価規準を見直す必要があります。
効果的な目標設定のためのチェックリスト
以下のポイントを確認しながら目標を設定しましょう。
学習指導要領の内容を適切に反映しているかチェックします。
児童生徒の実態に即した内容になっているか確認します。
具体的な行動目標として示されているか見直します。
評価規準との整合性が取れているか確認することも重要です。
まとめ
単元の目標設定は、授業設計の要となります。
学習指導要領の内容を踏まえつつ、児童生徒の実態に即した具体的な目標を設定することが重要です。
特に、3観点をバランスよく設定することを心がけましょう。
評価との一体化を図りながら、実現可能な目標設定を行うことが大切です。
この記事を参考に、より効果的な単元の目標を設定していただければ幸いです！
